疼痛ゼロの日シンポジウムin高松:第2回難治性疼痛診療システム研究会のまとめ
テーマ~痛み難民を救う:わが国に適した慢性痛診療システムを求めて~ その2
平成26年10月19日
《あいさつ:講演》
「慢性の痛み対策へ向けて 」 衆議院議員 慢性の痛み対策議員連盟事務局次長
瀬戸隆一先生
痛みに苦労している人は多い
わが国でも、痛みに苦労している人は多い。
しかし、痛み診療には
①客観的評価ができない
②診療体制が十分でない
③教育体制ができていない・・・という問題があるため正しく対応されていない場合が多い。
政府もすでに、対策に取り組んではいるが、充分とは言えない。
予算はこれまで1億2千万円/年・・と小規模。予算を増やすことが必要。
また、痛みは様々な病気の症状であるが、国民も「痛み」について診療科の枠を超えて、横軸でつないで考えるというとらえ方ができていない。
前回の国会予算委員会で田村厚労大臣に「痛みセンター」の速やかな設置について質問した。厚労大臣からは、臨床・研究も含め検討していきたいと回答があった。痛み対策については、今スタートが切られたばかりである。
痛み診療には、整形外科、麻酔科にとどまらず、精神科・理学療法・・等を含めた総合的なアプローチが必要。
国としても積極的に取り組んでいかねばならない。
慢性の痛み対策議員連盟
そこで、「慢性の痛み対策議員連盟」を設立した。現在、衆議院33名、参議院6名加盟。
設立には、苦労があった。それは、これまで病名や診療科別の議員連盟はあったが、病名や診療科を超えた議員連盟は初めてだからである。
議員連盟の目指す方向は
①学際的な痛みセンターの設立
②医学部に「慢性の痛み講座」を開設
③慢性の痛み対策基本法制定に向けた調査・研究
慢性の痛み対策は重要な課題と考えている。このシンポジウムの結果を踏まえ11月中に、議員連盟総会開催し、12月の来年度予算編成にて更なる予算確保につなげたい。
文責 ぐっどばいペイン事務局 若園
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